2009年9月23日水曜日

マダニにご用心!

先週のことですが、マダニに咬まれてしまいました(泣)。

a tick bit me!! [#57953]

簡単なサンプリングと写真撮影が主目的で調査に入ったのですが、人里に近い場所だったので装備もラフなまま・・・。そしたら、知らぬ間にマダニまでサンプリングしてました。orz。

しかも吸着部位は股間。自分で取ろうにも場所が悪いのと、どうやら吸着してから時間がたっているらしく簡単には取れそうにない。皮膚も柔らかいところなので、マダニの背板の位置までめり込んでました。そこで皮膚科に行こうとしたものの運悪くその日は休日。市内に急患外来のある皮膚科が見当たらない!!(そもそも皮膚科で休日の急患外来やってるところってあるの?)

こんなものを付けっぱなしにしておくのはイヤだし感染症のリスクも高くなるので、近くの病院に相談して保健所に併設されている急患診療センターへ。ここにも皮膚科はないので結局、整形外科で対応してもらいました。執刀医はマダニ切除未経験。しかもマダニのマの字も知らない模様・・・((((;゚Д゚))) ガクプル。

それでも試行錯誤しながら、なんとか切除。場所が悪く抜糸が済むまで歩くのも座るのも苦痛でしたが、日本紅斑熱やライム病は発症しませんでした。

マダニはスタッフに無理言って持参したスクリュー管に入れてもらって、持ち帰って自分で同定。タカサゴキララマダニ(♀)でした。写真(肉片はグロいので大部分取り除いてます)の通り、マダニはペチャンコで、腹部と付属肢4本はちぎれてて、執刀医の苦闘ぶりが伺えます(ー_ー;)。ちなみに、整形外科なので仕方ありませんが、感染症のリスクを高めるので腹部を摘むのは忌諱行為です。

ということで、次回からは簡単な調査でもマダニ対策をすることにしました。最近は里山の放棄や野生獣類の頭数管理の失敗などがあって、野生獣類が人里まで出没するようになっています。そのため、マダニの生息域や個体数も増えているのではないかと思います。山林に入る場合は念には念を入れて準備した方がよさそうです。

特にタカサゴキララマダニは宿主がヒトの場合下腹部に寄生する例が多いので、タカサゴキララマダニの生息域で調査するときには晴天の夏でもレインスパッツとスパッツ(スポーツタイツ;狭義のスパッツ)のダブルスパッツ体制を取ろうと思います。ちょっと物々しいですけど、股間の手術はこりごりですので。ただし、一部のマダニは衣類の上からでも刺咬するらしいので、高価なスパッツを身につけてるとあとで後悔するかも。

そういえば先日、「探偵!ナイトスクープ」にヤマビルに吸われたい人が登場してましたけど(笑)、慣れれば簡単に取れるし、危険な感染症を引き起こすことも希なので、マダニに比べればかわいらしいものです。ちなみに、ヤマビルは経験上どんなに厳重な装備をしていても入り込むことがあるのであきらめてます。